フラワーアレンジメントの基礎知識 お花を入れる順番に決まりはあるの?

フラワーアレンジメントのお花の刺し順って決まってるの?どの辺から作ったらいいの?
初めてお花の作品を作ってみよう!と思った時、そんな疑問を感じる方も多いのではないでしょうか。
素敵なアレンジメントの画像を見つけて、真似して作ってみよう!と思っても、最初は一体どこから手を付けたらいいのか、何からやったらいいのか、分からない・・
フラワースクールやHOWTO本では、①、②、③・・と順番があらかじめ決まっていて、教えられたとおりに作っていく、という感じですよね。
どうしてそのような順番で作るのか?というのはよくわからないまま、ラウンドならこの順番、トライアンギュラーならここから、リースを作るときはこのように・・と、見本作品のやり方だけを覚える、といことも多いのではないでしょうか?
作る人によっても、本によっても、フラワースクールによっても、やり方がいろいろあって、細かく見ていくと少しずつ順番が違ったりもします。
全く同じ作品であれば、手順通りに真似をして作っていけばできるかもしれませんが・・
形が変わったり、お花が変わったり、サイズが変わったりすると、このお花が先でいいのかな?同じ順番で入れていいのかな??と混乱します。
そもそも、お花を入れる順番ってどんな風に考えていくと良いのでしょうか?
このページでは、私が作品作りをする時に、お花を入れる順番、基準にしているポイントをお伝えしていきますね。
基準にしていることは以下の点です。
A.アウトライン(高さ、幅、輪郭)
B.メインエリア
C.流れを作る
D.大きいパーツ→小さいパーツ
作りたいデザインによって、この優先度を変えながら作っています。
定番のラウンドやオーバル、トライアンギュラースタイルの場合です。
①仕上がりサイズに合わせてトップとサイドのお花を入れる
作品をどれくらいのサイズで作るのか、器に対してどれくらいの高さ、幅にするのか?をまず考えます。
それに合わせて高さ、幅などの主要なポイントを最初に入れると完成イメージがつかめてバランスを取りやすくなります。
作品のサイズというのは器に対して1:1とか1:3とか、◯倍とか、色んなマニュアルがありますが、器によってもお花によっても、置き場所や、お花の分量、お花の密度、作り手やお客様の好みによっても変わるので、全てのアレンジに当てはめることはできません。
生花と違って造花・アーティフィシャルフラワーの場合は挿し直しができます。
ある程度のところまで試作してみて、大きいな、小さいな、何だかバランス悪いな・・なんて思ったら調整すればいいのです。
②メインエリア、フォーカルポイントを入れる
アレンジメントの中でもっとも視線を集めたい部分を決めて、お花を入れます。
フォーカルエリアとして、2〜3輪を固めて入れてもOK。
主役や重要なポイントを先に決めて、そこから流れを作っていきます。

③アウトラインを取っていく
作りたい形に合わせて、アウトライン(輪郭)を取っていきます。
フォーカルポイントとの並びやバランスなども考えながら、トップとサイドをつないでいくようなイメージです。
これで全体の形が見えてきますね。

④大きいパーツ→小さいパーツ
流れを考えながら、隙間を埋めていきます。
大きいお花を先に入れて、その隙間を小さいお花やグリーン、紫陽花などの小さいパーツで埋めていきます。
とこのような流れになります。
「決まり」というよりも、そうした方が作りやすい、イメージがつかみやすい、効率が良い、という理由からですね。
そうは言ってもケースバイケース
デザインによっては同じサイズのお花ばかりで作ることもありますし、小さめのコンパクトなアレンジなどは、
Bのフォーカル、魅せたい部分→前面→背面、と作っていくこともあります。
形によっては小さいお花でトップやサイドのアウトラインを取ることもあります(^_^;)そう、ケースバイケースなんです。
要は、主要となるフォーカル部分や輪郭骨組みを作ってから、徐々に細かい部分までを作り込んでいく、という流れです。
絶対的なルールがある訳じゃなくて、理論や考え方さえ分かっていれば、別に自分の好きな順番に入れ替えても大丈夫なんです。
通信講座・オンラインスクールの課題も、この基準で作っています。
お花を変えたり、サイズを変えたりして応用される際には是非参考になさってみて下さい。
壁掛けやリース、ガーランド、ブーケなどについてはまた少し違ってくるので、また別の機会にお伝えしていきますね。